MtGアリーナにおける初手内の土地比率について(3;終)
前回行った,初手内における土地比率の計算結果をもとに言えることを以下に述べます.
最終的な結果
標準的な「デッキ内の土地比率40%」を用いた場合,MtGアリーナの1本先取試合については下記のように言えると思います.
- 初手の土地枚数は,かなり3枚寄りの2~3枚に収束する傾向が強く,そこから外れた枚数は普段以上に出づらくなる.
- 初手の土地が0・6・7というような大事故は基本的に起きない.
- 土地5枚という状況もめったに発生しない程度になっている.
- ただし,初手の土地が1枚という状況は確率的には「起こりえる」と言える範囲内である.
また,こうも言えるのではないかと思います.こちらはかなり体感的な部分を含むのですが.
- デジタルゲームという都合上シャッフルは「完璧に」行われるため*1,数パーセント程度の確率の変化でもそれを実感しやすいのではないか.
- 実カードで,ことカジュアルプレイの簡易なシャッフルで確実な無作為化が行われているかというと,それはあなたが想像している以上に怪しい.
- 上記の事柄は,MtGアリーナという試合回数(試行回数)が伸びやすい環境柄,なおのことそれを実感しやすい.
以上を踏まえて,以下記述します.
マナ・フラッドとマナ・スクリューどちらがまだましか
マナを引きすぎるタイプの土地事故が「マナ・フラッド」,マナを引かなすぎるタイプの土地事故が「マナ・スクリュー」ですが,私のデッキの場合はマナ・フラッドを起こした方がまだ勝算があると判断しています.
というのも,重い呪文を多数積んだ私のデッキの場合,もしマナ・フラッド気味の状況から何かキーカードを引けば一気に逆転が狙えるのに対して,マナ・スクリューを起こした場合はその逆転の芽すらないという最悪の状態に陥りやすいためです.
なお,もしこれが軽いビートダウン,たとえばウィニーやスライだった場合は逆で,マナ・フラッドを起こした方がひどい状況になるのではないかと推測します.
これらのデッキの場合は特定のキーカードがないですし,デッキ自体が軽い都合上,土地を1枚引いただけでも戦況が大きく変わりやすいうえ,「軽いカードを引いたそばから次々に叩きつける」という単純な戦法が,重量級のデッキに比べてもまだ行いやすいのではないでしょうか.
これを踏まえてのデッキ調整
私のデッキのうち土地22枚だったものは念のため,あまり活躍していなかったカードを2枚,土地に差し替えるという措置を取りました.
高々数パーセントの差ですが,重い呪文が多い都合上,不要な状況でそれを引いてしまうよりは,土地を引いた方が強いという判断によるものです.
これがどう響くのかはこれから実戦を経て確かめてみたいと思います.
*1:もちろん,シャッフルを行うプログラムが正しく組めていること前提だが,それについては心配しなくていいだろう.